【人生100年時代】いつから65歳以上を高齢者と呼ぶようになったのか?(コラム)|シニア1165(いい老後)
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【人生100年時代】いつから65歳以上を高齢者と呼ぶようになったのか?

鶴蒔靖夫 著『人生100年時代 いつまでも自分らしく暮らしたい 老後の住まい第3の選択「シニア向け分譲マンション」』は、2016年7月に発行された書籍です。

まだ物件数の少ない、多くの人にその実態が知られていないシニア向け分譲マンの特性を詳しく紹介し、豊かな老後を想像するヒントとなる健康寿命の延伸を推進するするための創意工夫と、その実践のあり方を知ることができます。

このページでは、同書より、それぞれの章の内容を抜粋して連載する記事コラムの形にて、皆さんに「人生100年時代」を生きる道標のひとつとして、シニア向け分譲マンションの実情を紹介していきます。

人生100年時代 いつまでも自分らしく暮らしたい 老後の住まい第3の選択「シニア向け分譲マンション」鶴蒔靖夫 著

第1回は「第1章 超高齢社会に突入した日本」より、
「いつから65歳以上を高齢者と呼ぶようになったのか?」を紹介します。

そもそも65歳以上が「高齢者」として区分されることになったのは、1956年に国際連合が提出した「人口高齢化とその経済的・社会的意味」という報告書による。この報告書では、65歳以上の人口が総人口の7%を超えた社会を「高齢化社会」と規定した。これがもとになって、世界的に65歳以上を「高齢者」とする考え方が広がったと見られている。

当時、わが国の平均寿命は、男性が64歳、女性が約68歳であったから、65歳以上を「高齢者」とする概念は、なんの違和感もなく受け止められるものだった。そして、この「人生65年」を前提にして、さまざまな対応や制度設計がなされて、社会的インフラは整えられていった。
しかし、平均寿命が延びたいま、「人生65年」の設計はそこここで現実とのズレが生じている。近い将来には、「人生90年」の備えを行う必要に迫られるだろう。

2015年9月に総務省が公表した「統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)ー敬老の日にちなんでー」によると、2015年に80歳以上の人口が初めて1000万人の大台を超えた。
1000万という数字は、周囲の景色を変える力を持っている。

いまでは80代でも、まだまだ若々しい人は多く、現役で働いている人も珍しくはない。有名人でも、黒柳徹子(82歳)、五木寛之(83歳)、美輪明宏(81歳)などは、若者顔負けのエネルギッシュな活躍を続けている。
この統計の「高齢者の就業」の項目を見ると高齢者の就業者数は11年連続で増え続け2014年には681万人と過去最多を更新。就業率20.8%という数値は世界的にも図抜けており、トップの座に輝いている。ちなみに勤勉さを誇るドイツでさえ、高齢者の就業率は5.8%という低い数値だ。
家計の面で見てみると、健康に気を配り、旅行などの趣味を楽しむ高齢者が多いことが示される。60代はことにアクティブで、夫婦二人旅を楽しんだり、健康のためにスポーツクラブに通っている人も多い。

こうした統計を持ち出すまでもなく、本当に最近の高齢者は元気で、活動範囲もたいへん広い。世界遺産ツアーなども、顧客の大部分はシニア夫婦である。
こうなってくると、65歳は本当に「高齢者」なのかという気持ちが湧いても不思議ではない。

インターネット環境も高齢者に普及してきており、この先ネットショッピングは、高齢者を取り込めるかどうかが決め手になるとも言われている。
仕事、遊び、スマートフォン、ーー、超高齢社会には、高齢者を若くアクティブにさせる社会であるという一面もあった。
少なくとも、筆者のまわりの高齢者たちは、健康に留意しながら、元気にすごしている人が多い。それには大変心強いものを感じている。

著者紹介

鶴蒔靖夫(つるまき やすお)

日本の実業家、ラジオパーソナリティ。
樺太(現サハリン州)生まれ、北海学園大学経済学部中退。フリーライターとして独立。大宅壮一に師事。昭和40年7月株式会社IN通信社(アイエヌつうしんしゃ)を創立して代表に就任。雑誌「人物評論」発行、編集主幹を経て、現在、評論家、ラジオパーソナリティとして活動。

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