【人生100年時代】有料老人ホームは「利用権」シニア向け分譲マンションは「所有権」(コラム)|シニア1165(いい老後)
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【人生100年時代】有料老人ホームは「利用権」シニア向け分譲マンションは「所有権」

鶴蒔靖夫 著『人生100年時代 いつまでも自分らしく暮らしたい 老後の住まい第3の選択「シニア向け分譲マンション」』は、2016年7月に発行された書籍です。

多くの高齢者が身体的衰えや家族やライフスタイルなど、生活環境の変化にマッチしていない住宅に住み続けている現状を知ることができます。

このページでは、同書より、それぞれの章の内容を抜粋して連載する記事コラムの形にて、皆さんに「人生100年時代」を生きる道標のひとつとして、シニア向け分譲マンションの実情を紹介していきます。

人生100年時代 いつまでも自分らしく暮らしたい 老後の住まい第3の選択「シニア向け分譲マンション」鶴蒔靖夫 著

第4回は「第2章 高齢者の住宅事情」より、
「有料老人ホームは「利用権」シニア向け分譲マンションは「所有権」」を紹介します。

現在、高齢者が移り住むところと言うと、健常者も受け入れている有料老人ホームを思い浮かべる人が大半だろう。シニア向け分譲マンションと健常者も受け入れる有料老人ホームは区別がつきづらく、「どこが違うの?」という疑問の声も多く聞かれる。

実は少し前の私も、同じ疑問の持ち主だった。だが、調べていくと、この2つは、成り立ちも運営形態もまったく違うものであることが明らかになってきた。

では、どのように違うのか。まずは成り立ちから見てみよう。

前にも触れたが、有料老人ホームは、民間が運営する高齢者のための施設である。
そのうちの「介護付有料老人ホーム」は原則として要介護の人だけを受け入れるところであり、自立した人を受け入れる「住居型有料老人ホーム」とは区別されている。

介護付有料老人ホームは、特定施設入居者生活介護を利用しながら、その施設の介護サービスを包括的に提供している。一方、住宅型有料老人ホームは、介護が必要になった場合には、地域の訪問介護などの介護サービスを入居者自身の選択によって利用することになる。

自立者と要介護者の両方を受け入れている有料老人ホームは「混合型」と呼ばれるが、最近は介護付き有料老人ホームにも、この混合型が増えてきた。自立しているときは共用施設を利用して活動的に暮らし、介護が必要になったらその施設が提供する介護サービスを包括的に受けられる「安心タイプ」として売り出され、健常者でも入居を求める人が増えている。

2013年の時点で有料老人ホームの定員数は約35万人。入居者のうち自立者は15.9%で、平均要介護度は21.9%となっている(公益社団法人全国有料老人ホーム協会「平成25年度 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究事業報告書」)。

先にも述べたように、有料老人ホームとひと口に言っても千差万別で、費用やサービス内容などの幅は非常に広いものがある。初期費用は0〜数億円単位と提示されているから、選択者無尽蔵にあると言っていい。

ただし、すべての有料老人ホームは、ある原則で貫かれている。それは、有料老人ホームに入居するということは、「利用権を得る」ことを意味するということだ。

事業主に対して「この施設を利用する権利」を得るために費用を払うというしくみが、契約の根本になっているのである。

それに対して、シニア向け分譲マンションは、通常のマンションと同じく、費用を払って「所有権を得る」ことが根本になる。

著者紹介

鶴蒔靖夫(つるまき やすお)

日本の実業家、ラジオパーソナリティ。
樺太(現サハリン州)生まれ、北海学園大学経済学部中退。フリーライターとして独立。大宅壮一に師事。昭和40年7月株式会社IN通信社(アイエヌつうしんしゃ)を創立して代表に就任。雑誌「人物評論」発行、編集主幹を経て、現在、評論家、ラジオパーソナリティとして活動。

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